「KVR Developer Challenge 2009」に出品されたLongsoftのDrum Synzeは80年代に登場した小型パーカッション・シンセ「CORON DS7 Drum Synce」をリメイクしたVSTインストゥルメントです。
生ドラムのリムなどに取り付けて使用するタイプで、YMOも使っていたBIAS BS−1と瓜二つのCORON DS7とほぼ同じコントロールを持つDrum Synzeは昔なつかしシンドラ(シンセサイザー・ドラム)サウンドを上手く再現してくれます。GUIの右下辺りをクリックすればマウスでの演奏も出来ます。
ポリフォニックでの発音も可能なので思ったよりも使い道はありそうですが、やっぱり初期のテクノやニューウェイヴなテイストが欲しい時におもいきり使いたいVSTインストゥルメントです。
[2009.12.6]
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★製造・公開 Longsoft
※ダウンロードに関して
2009年12月4日現在、ダウンロードはKVR AudioのDC09(Developer Challenge 2009)のページのみで可能の様です。
omnitaur(nb−audio)のmonolisaはベーシックな構成のモノフォニックVSTインストゥルメントです。
スリムなボディのmonolisaにはコーラスやディレイなどエフェクターは搭載されておらず、2つのうち1つはサブオシレーター的な働きのみをするシンプルなオシレーター、LP/HP切替え可能なフィルター、エンベローブでのモジュレーションも出来るLFOなど、随所にちょっとした工夫は施されてはいるもののひどく凝ったところはなく、シンセサイザーの標準的なモジュールのみの構成になっています。それでも使える音がしっかり作れ、物足りなさはさほど感じません。
モノフォニックなので、用途は必然的にベースやリード、シーケンス・フレーズなどになりそうですが、そういった場面でもアナログぽい質感で十分活躍してくれそうなモノ・シンセです。
[2009.5.26]
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★製造・公開 omnitaur
HP : http://www.omnitaur.se/
discoDSPのHighlifeはVSTインストゥルメントの音も簡単にサンプリング出来るオープンソースのフリーのサンプラーです。
Highlifeは過去にシェアウェアだった事もあり、機能は大変充実しています。WAVファイルやmp3、AKAI S5000/S6000のプログラムファイル、サウンドフォント・ファイルを読み込む事が出来、フィルターやLFO、エンベローブ、コーラスやディレイ、リバーブなどのエフェクトで加工する事が出来ます。またエディター画面では波形を加工、編集する事も出来ます。
そしてHighlifeの大きな特徴と言えるのがVSTインストゥルメントを読み込み、その音をサンプリング出来るところです。この機能を使えばモノ・シンセのサウンドでポリフォニックが演奏出来たり、お気に入りのシンセ・サウンドをサウンドフォント・ファイルに出来たりします。
普段、サンプラーを使わない人でも手に入れておけば活躍する場面がありそうなVSTインストゥルメントです。
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★製造・公開 discoDSP
HP : http://www.discodsp.com/
※ダウンロードに関して
●SOURCEFORGE.NETからのダウンロードになります。
contralogicのLetoはイタリア製モノシンセ「JEN Synthetone SX1000」をエミュレートしたVSTインストゥルメントです。
Letoは実機のSX1000同様のパラメーター持つモノシンセで、ピンクノイズも出せる独立したノイズ・オシレーターに3つの波形が選択出来る1オシレーター、1フィルター、1LFOとシンプルな構成ですが、音の方はなかなかの存在感です。
GUIはキーボードが省略され、パネルやツマミの色も実機とは違うので、ひと目見てSX1000のエミュレーターとは判らないのが残念ですが、レトロな音が欲しい時には役に立ちそうなVSTインストゥルメントです。
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★製造・公開 contralogic
HP : http://contralogic.com/
Atom Splitter AudioのPulsation Liteは4つのパルス波を合成して音作りをするVSTインストゥルメントです。
Pulsation Liteはパルス波幅を連続可変出来る4つのパルス波オシレーターで合成された音を5つのタイプから選べるフィルターと5つの波形が選べるLFO、ディレイ、コーラス、歪みの3つのエフェクターで加工する割とシンプルな構成ですが、パルス波だけとは思えないバリエーション豊かな音作りが可能です。
各パルス波にはファイン・チューニングしかないので分厚いサウンド作りには不向きかもしれませんが、それぞれにLFOとエンベローブによるモジュレーションが可能なので凝った音作りも出来そうです。歪み系のエフェクターもあるので荒々しい音も作れます。
有料版のPulsation Plusの簡易版的位置づけのPulsation Lite様ですが、そんな事を感じさせないVSTインストゥルメントです。
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★製造・公開 Atom Splitter Audioi
HP : http://www.atomsplitteraudio.com/
AnttiのTaurusはmoogのペダル・シンセ「タウラスT」を再現したモノフォニックVSTインストゥルメントです。
GUIはペダル鍵盤部分とプリセット・ボタン部分、LOUDNESSとFILTERべダルが省略されていて、ちょぴり残念な感じですが、そのほかのスライダーなどはほぼ実機通りに再現されています。シンセとしては少ないパラメーターですが、とても存在感のある音がします。もちろんその辺りも上手く再現されている様です(実機には触れた事がないので使用アーティストの音源との比較ですが)。
実機はない機能としてはGLIDEの動作などが変更出来るPLAY MODE位でそれ以外はほぼ実機通りです。波形固定2つのオシレーターにADタイプのエンベローブでモジュレーション可能なフィルター、ADタイプのエンベローブの出力部(LOUDNESS)とLFOすらない最低限の構成ですが、BEATツマミで可変出来る2つのオシレーターのデチューンやオシレーターAに対して最大1オクターブ上まで変更出来るオシレーターBのフリケンシー(チューニング)などがとても効果で、シンプルな構成を感じさせません。改めて実機の完成度の高さを実感させられます。今年後半に限定発売予定されているmoogの復刻版タウラスが楽しみです。
フォニックでそれほど幅広い音作りは出来ませんが、存在感のある音が欲しい時には役に立ちそうなシンセではないかと思います。
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★製造・公開 Antti
HP : http://antti.smartelectronix.com/
miniSoftMusikのInvector8はベクトル・シンセシスによる波形合成とモーフィングで音作りが出来る最大8ボイスのVSTインストゥルメントです。
Invectorはそれぞれ16種類の波形を持つ8つのオシレーターを2つのXYパッドでミックスしたりモーフィングする事で基本の音を作り、2つあるフィルターで加工するしくみになっています。XYパッドの使い方がわかればそれ以降の信号の流れは割とオーソドックスなので、見た目ほど音作りは難しくないと思います。
XYパッドは4方向に任意のオシレーターをアサインし、番号の付いた丸いポイント(ステップ)をどの位置に配置するかでミックスする割合を決められる様になっています。モーフィングは必要なステップを指定し、ループの方法とスピード決め、丸いポイント(ステップ)を配置すれば、指定したループ方法に従って緑色のポイントが動き、音がモーフィング(変化)します。
XYパッドで作った音はフィルターとエンベローブ、LFO、コーラスで加工出来ます。2つあるフィルターはそれぞれ4つのタイプのフィルター(ローパス2種、ハイパス、バンドパス)が装備されています。エンベローブは3つで1つは出力部専用、LFOは2つで、それぞれ5つの波形が選べます。エフェクトはコーラスのみが装備されています。
LFOの下にあるWave Loaderはオシレーターの波形をオリジナルの波形に変更する機能で、WAVファイルをテキスト形式に変換するソフト「Watex」で作成したデータをオシレーターの任意の波形番号に読み込む事が出来ます。
触ってみると意外と簡単に音作りが楽しめるシンセではないかと思います。
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★製造・公開 miniSoftMusik
HP : http://www.minisoftmusik.de/
※ダウンロードに関して
●スタンドアローン版とVST版はそれぞれダウンロードする必要があります。
●Watexはスタンドアローンの変換ソフトです。
AlterexのViCONはtecnosaurusのMICROCONとほぼ同一のパラメータを持つVSTインストゥルメントです。
作者曰く、「MICROCONのクローンやエミュレーションを目指した訳ではない」との事ですが、MICROCON同様にモノフォニックでパラメーターの機能や位置、個数もほぼ同じなのでついつい期待してしまいます。残念ながらどれくらい似ているかは実機の音を聴いた事がないので判断出来ませんが、YouTubeにアップされている動画で観る限りでは音のニュアンスはわりと近い感じがします。「MICROCON風の操作でMICROCON風な音が出る」VSTインストゥルメントと思えば十分楽しめそうです。
サブ・オシレーター付きの1オシレーターに1LFO、ADRの1エンベローブと言うシンプルなモノ・シンセなので使う用途は限られるとは思いますが、その分使い勝手のいいシンセではないかと思います。
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★製造・公開 Alterex
HP : http://www.alterex.nl/
Audiosonic.dkのDigiDrum Proはプリセットされた波形と外部のWAVEファイルの音源として使用出来るドラム&パーカッションVSTインストゥルメントです。
プリセットされている波形はRoland社のTR808や909辺りを意識したドラムマシン系の音が17音色(バリエーションを含めると27音色)があり、さらに外部のWAVEファイルを読み込み音源として利用出来ます。これらをディストーションや4種類から選べるフィルターなどで加工する事が出来ます。またフィルターやピッチをベロシティでコントロール出来るので使い方によっては表情豊かな音が出せそうです。
このDigiDrum Proには個々の音色に対するフィルターやピッチ、パンの以外にトータルに適用出来るフィルターとピッチ、パンがセットアップ画面にあり、ここでも音作りが可能になっています。出力もパート毎に5のチャンネルへ自由に設定が可能なので同時に使用出来る音色は5つと若干少なめですが、それを割り引いても利用価値のあるドラム音源なのでないかと思います。
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Drum
★製造・公開 Audiosonic.dk
HP : http://www.audiosonic.dk/
※Noteに関して
●セットアップ画面にあるチャンネル毎のどのキーでトリガーするかを決める「Note」が環境によってはずれる事がある様です。
NOVAFLASHのAXONSは音色だけではなく、パネルの背景色まで自由に変更出来るVSTインストゥルメントです。まだベータ版と言う事ですが、すでに実用には問題ないレベルの出来だと思います。
ぱっと見のパラメーターはそれほど多くありませんが、3種類のフィルター(LP、HP、BP)にそれぞれ9種類のバリエーションがあったり、3基あるアルペジエーターの組み合わせが選択出来たりと実際に設定出来るパラメーターは充実しています。2基あるオシレータはFMモジュレーションが可能で、どちらかと言うと素直な音よりも癖のある音を作る方が向いている感じがします。
このAXONSのポイントはちょっとしたステップ・シーケンサー並のフレーズの作れる3基あるアルペジエーターとモジュレーション・マトリックスではないかと思います。下部中央にひっそりとあるアルペジエーター部はSWINGまで付いていてなかなかの性能ですし、5×6のモジュレーション・マトリックスはLFO以外にもノイズやアルペジエーターからのモジュレーションも可能で、どんな音になるのが想像出来ないくらいです。
やや信号の流れが分かりづらい感じはありますが、使いこなせると面白い音が作れそうなVSTインストゥルメントです。
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★製造・公開 NOVAFLASH
HP : hhttp://www.numerisson.com/novaflash/
GTG SynthsのMS2008は2つの波形とサブ・オシレーターだけとは思えない位、多彩な音が作れるVSTインストゥルメントです。
全体的にパラメーターは少なく、シンプルな感じのMS2008ですが、波形のシンクやエンベローブによるモジュレーション、ハイパス・フィルターやコーラス、ディレイなどの搭載で想像以上に幅広い音作りが可能です。
特に揺らし系は少ないパラメーターながら充実しています。PWM、VIB、LFOそれぞれにRATE(スピード)の調整が可能で、実質LFOが3つある感じです。アンプ部に揺らし系がないのは残念ですが、おそらくコーラスがその代わりで言う事だと思います。それにしても2つのスイッチのオン/オフしかないコーラスとはRolandのJUNO6あたりを意識しているかもしれませんね。
クラシックなアナログ・シンセをモチーフにした最近のラックマウント・シンセといった趣きのあるMS2008。好感の持てるVSTインストゥルメントです。
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★製造・公開 GTG Synths
HP : http://www.gtgsynths.com/
Andreas ErssonのpolyIblitは独立した3つのオシレータと2つのフィルター、パンも設定出来る2つのDCA、ノイズを搭載した2つのミキサー、多くの波形を持つ4つのLFO、ADSRタイプの4つのエンベローブと言った豊富なモジュールを搭載するVSTインストゥルメントです。
この最大32音ポリのpolyIblitの特徴は、まるでモジュラー・シンセのパッチングの様な自由度の高い各モジュール対してのモジュレーション・アサインだと言えます。大袈裟に言うと殆どのパラメーターがLFOとエンベローブ、ホイールなどによるモジュレーション(変調)が可能な感じです。あまりに自由度があり過ぎて使いこなすには時間がかかりそうですが、信号の流れと音の変化が理解できると楽しそうなシンセです。
モジュレーション系が充実している為か、エフェクト関係は搭載されていないのと数値で指定するパラメーター(transposeなど)がパソコンの数字キーからしか入力出来ないのは少々残念ですが、その辺を割り引いても十分魅力あるVSTインストゥルメントです。
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★製造・公開 Andreas Ersson
HP : http://www.bostreammail.net/ers/vstplugins.html
JXPlunginsのJXSynthは以前、シェアウェアとして販売されていた事もあるVSTインストゥルメントです。
登場から10年近く経つJXSynthは、今と比べるとまだまだコンピュータのCPUパワーが非力だった時代に作られた為か、エフェクトは搭載しておらず、2つのオシレーターに1LFO、2エンベローブとシンプルな構成のバーチャル・アナログなソフト・シンセになっています。音の方は以前、販売もされていた事もあるのでとても上質ではないかと思います。フィルターは4タイプを、LFOは4波形を選択する事が出来ます。また最大32音のポリフォニックをモノで鳴らせる「ユニゾン」や2つのオシレーター出力をかけ合わせて出力出来るモードもあり、パネルのシンプルさからは想像出来ない位、音作りには幅があります。
残念ながらこのJXSynthじゃなと作れない!と言ったほどの強烈な個性も機能もありませんが、機能がシンプルな分、使い方に戸惑ったりする事はないと思います。特にヴィンテージなハード・ウェアのアナログ・シンセを触った事のある人ならすぐにでも音作りが出来そうです。
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★製造・公開 JXPlungins
HP : http://www.jxplugins.co.uk/
※インストールに関して
●ダウンロード出来るファイルはEXE形式のインストーラー・タイプです。
NATIVE INSTRUMENTSのKORE PLAYERは同社の製品「KORE2」の機能限定版として無料配布されているソフトシンセサイザー/VSTプラグイン・エフェクトです。
「REAKTOR」「MASSIVE」「ABSYNTH」「FM8」「KONTAKT」「GUITAR RIG」の6つの同社製品と同等のサウンドエンジンを持つKORE PLAYERは大雑把に言うと幾つかの主要パラメータでエディットも可能なプリセット・サウンド・シンセサイザーです。
使い方は「SOUND BROWSER」と呼ばれるプリセット音色一覧から好きなものをダブル・クリックまたは左上部にあるマーク部分にドラッグして音色を読み込ませて演奏します。エディット出来るパラメータは読み込んだ音色によって変化しますが、最大8つのツマミとON/OFFスイッチ、最大8つのモーフ・バッドで行えます。モーフ・バッドは最大8つのサウンド・バリエーションを最大4つまで任意のバランスでミックスする事も可能なので、同じプリセットでも色んな表情の音が作れそうです。エフェクトとして使用する際も同様のエディットが可能です。
肝心の音は、上記の6つのシンセサイザー/サンプラーで作られた30個の音色が搭載されているのでいい音ばかりです。ただ、実際の使用にはやや少ない感じがします。別売りの「KORE SOUNDPACKS」を読み込むで追加する事も出来るので「音が気に入ったら音色を購入して使ってください。」的製品です。実際の使用には2008年年末にクリスマスプレゼントとして無料公開された「KORE SOUNDPACK COMPILATION VOL.1」(100音色搭載)を追加すればそれなりに遊べると思います。(いつ公開が終了するかわからないので気になる方はお早めに。)
機能限定版なのでフルスペックの「KORE2」には及びませんが、音作りが面倒だと思う人やNATIVE INSTRUMENTS社の高品位なサウンドを手軽に楽しみたい人には打って付けのソフトシンセサイザー/VSTプラグイン・エフェクトではないかと思います。
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★製造・公開 NATIVE INSTRUMENTS
HP : http://www.native-instruments.com/
※ダウンロードに関して
●ダウンロードするには無料登録が必要です。(Eメール・アドレス等が必要。)
●「KORE SOUNDPACK COMPILATION VOL.1」は登録なしでダウンロード出来ます。
ANGULAR MOMENTUM VSTのVirtuadrumはシンプルながら使い勝手の良いドラム・サンプル・プレーヤー・タイプのVSTインストゥルメトです。
8つのパッドに16または24BitのWAV形式のサンプルを読み込む事が出来、パッドごとにボリューム、パン、ディケイ、ピッチ、ベロシティが設定出来ます。また4つタイプ(Low Pass、High Pass、Band Pass、Notch)が選べるフィルターも装備されているので音のバリエーションも作れます。チャンネルは固定ですが8つのパッドのマルチ・チャンネル・アウトも可能なのでパッドごとのエフェクト処理も出来そうです。
これだけだったらそれ程珍しいドラム・サンプル・プレーヤーではないのですが、右から2番目のパッド(CHANNEL 13+14)にちょっと便利な機能が隠されています。ここにハハイハットのサンプルを読み込むと3つのノート(デフォルトは42/44/46)でクローズ、オープン、ペダルの音色をコントロール出来る様になっています。恐らくプリセットされたディケイで同じサンプルを鳴らす仕組みではないかと思いますが、少ないパッドを有効に使うとても良いアイデアだと思います。
Kick、Snane、Hihat、Tom A、Tom B、Clap、Crash、Ride、Perc A、Perc Bに分類された10種類×25バリエーションのサンプルも付いているので、他のサンプル・プレーヤーを使っている人でも手に入れて損はないVSTインストゥルメトだと思います。
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★製造・公開 ANGULAR MOMENTUM VST
HP : http://www.amvst.com/
※ダウンロードに関して
2008年10月19日現在、バージョン1.2がマルチ・チャンネル・アウト対応のアップデート版になっています。サンプルはバージョン表記がないステレオ・アウト版「2_AM Virtuadrum.rar」の方のみに収録されています。
B.SerranoのArtemisは豊富な操作系とモジュレーション・マトリックスを持った8ボイスのVSTインストゥルメトです。
オシレータ自体は2つしかありませんが、それぞれ3ボイスのユニゾンが可能なので分厚い音も作れます。また、OCS2にはX−Modがあるほか、独立したノイズジェネレータ、リングモジュレーター、レゾネーター、2つを直列に繋げて使う事も出来るLPとHP、12dbと24dbが切換え可能なフィルターがあるのでいろんな音が作れそうです。LFOとエンベローブは2つずつありますが、モジュレーション・マトリックスでアサインする事で初めて使える様になるタイプです。自由度はありますが、やや分かりづらいかもしれません。
その他にもエフェクトもコーラスとディレイが内蔵されていたり、フィルター毎にパンが設定出来たりと機能盛りだくさんです。
操作出来るパラメータや自由度の高いモジュレーション・マトリックスがある分、信号の流れを理解するの少し時間がかかるかもしれませんが、プリセットがよく出来ているので、それを参考にしながら音作りを楽しめるのではないかと思います。
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★製造・公開 B.Serrano
HP : http://bserrano.free.fr/
※ダウンロードに関して
2008年9月14日現在、作者のページからダウンロード出来るバージョンは1.3ですが、他のダウンロードサイトからはバージョン1.5が入手出来る様です。(なぜそうなのかは謎です。)
日本の音楽コミュニティ「musictrack」が発表したMT-1Vは初心者でも理解しやすい様にと制作されたVSTインストゥルメトです。
学研から発売された「シンセサイザー・クロニクル」の記事「ソフトウェアシンセ 初体験」との連動企画で製作された様で、記事ではスタンドアロン版が使用されています。波形の変化やエンベローブの設定が視覚的に確認出来るスコープがあり、入門版としては最適かもしれません。
肝心の音の方ですが、5つの波形を選択出来る3つのVCOに加え、VCF、VCAそれぞれにエンベローブがあり、LFOはVCO、VCF、VCA用にそれぞれ装備されているので音作りの幅も広く、エフェクトもコーラスとディレイが内蔵されているので入門版としてだけではなく、実際の音楽製作でも十分に使えるシンセです。
入手には「musictrack」に会員登録しなといけませんが、その手間をかけても手に入れる価値はあるVSTインストゥルメトだと思います。
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★製造・公開 musictrack
HP : https://musictrack.jp/
de la manchaのStyrofoamは70年代に人気を博したチープな電子楽器スタイロフォンを再現したVSTインストゥルメトです。
実機にあったビブラートSWすら無いので完全な再現ものではありませんが、恐らくそのチープな音の感じは上手く再現されているのだと思います。
操作出来るパラメータはまったく無く、ブザーの様な音が出るだけなので汎用性はありませんが、実機同様、何か捨てがたい魅力があるVSTインストゥルメトに仕上がってます。
FREE VSTi
★製造・公開 de la mancha
HP : http://www.delamancha.co.uk/
Krakli SoftwareのS3Kはコルグの初のシンセ「miniKORG700」を手本にエフェクターやアルペジエーターなどを追加したリード系のVSTインストゥルメトです。
基本の操作系はminiKORG700に準じているようで、「トラベラー」と呼ばれるハイパスとローパスフィルタが組み合わされたフィルターやスイッチでオン/オフするビブラートやリピートなど、独特の機能が並んでいます。
追加された機能はリバーブ、エコー(ディレイ)、アルペジエーター、ピッチベンドとモジュレーションホイール関係のコントロール、リングモジュレーターなどがあります。これらの追加で単なるレトロ・シンセのエミュレーションものでなく、実用的なリード・シンセになっています。
一応、ポリでも音が出る様ですが、miniKORG700を手本にしている点や操作系、音質、プリセットからするとモノ・シンセとして使うのが正当な使い方だと思います。
ただ、使いこなすには操作系が独特なところがあるので多少の慣れが必要なシンセかもしれません。
FREE VSTi
★製造・公開 Krakli Software
HP : http://krakli.wordpress.com/
EFM(electronics for music)のMini−Synthは個性的なエフェクターを世に送り出し続けているエレクトロハーモニックス社(ELECTRO−HARMONIX)のMini−SynthesizerをエミュレーションしたフリーVSTiです。
実機はプリントタイプの25鍵盤に7本のスライダーと6個のスライドスイッチ、スピーカー内蔵で電池駆動可能なモノフォニックシンセでした。サブオシレータ付きのVCO、1FLO、1VCFとシンセに必要なモジュールは最低限ありますが、VCOとFLOの波形はパルス波のみでVCAのエンベローブすらないと言うなんとも潔いとしか言いようがないシンセです。後期のモデルにはディレイとリボンコントローラーを搭載したものがあったそうです。
EFMのMini−Synthはディレイとリボンコントローラーが搭載されていない最初のモデルのエミュレーションの様です。もちろんモノフォニックです。
音作りはボリュームを除く6本のスライダーとスライドスイッチ6個だけなのでそんなに複雑な音は作れませんが、ちょっと不思議なフィルターコントロール部には戸惑うかもしれません。
汎用性のあるVSTiではありませんが、チープでレトロななシンセサウンドが必要な時には活躍しそうです。
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★製造・公開 electronics for music
HP : http://ele4music.blogspot.com/
※ダウンロードに関して
2008年6月14日現在、残念ながらこのVSTiに関する記述、ダウンロードページが存在しない様です。
TAL−BassLineはRoland SH−101そっくりのGUIを持つモノフォニックVSTiです。SH−101の完全エミュレーションものではありませんが、音のニュアンスはかなり実機に近い感じでマニア心をくすぐります。
サブオシレーターを装備した1VCOに1VCF、1ENV、1LFOとSH−101とほぼ同じ構成ですが、FLOの波形が追加されていたり、実機では三角波固定だったパルス波へのモジュレーションが搭載されている全ての波形が使えたり、ベロシティでフィルターのカットオフ周波数がコントロール出来たりと実用的な変更がなされています。
名前が「Bassline」となっていているのでベース専用音源かと思いきや、実機同様の音が作れます。アナログライクなベース音源としては勿論、SH−101風な音が欲しい時には活躍しそうなフリーVSTiです。
FREE VSTi
★製造・公開 TAL(Togu Audio Line)
HP : http://kunz.corrupt.ch/
pethu musicのHAHAHA CS01は82年に発表されたコンパクトなボディにミニ鍵盤、オプションのブレスコントローラー使えばVCOやVCFをコントロール出来る電池駆動可能なYAMAHA CS01を再現したフリーのVSTiです。
1VCO、1VCF、1VCA、1LFOと言うシンプル構成のシンセなので凝った音作りは出来ませんが、逆に素朴な音が欲しい時に重宝しそうです。実機のCS01はモノフォニックでしたが、HAHAHA CS01の方は6音ポリで使えます。また実機はビッチベンドが高音方向に1オクターブしか出来ない様ですが、ソフトの方はボタンの切り替えによって低音方向にもベンド出来たりします。他に効果は固定ですが、リバーブも付いてたりと「便利な機能」が追加されています。
実機の目玉のひとつだったブレスコントロールも再現されています。手元にはブレスコントローラーは無いのでシーケンサーからのMIDI信号(CC#2)で確認しましたが、ちゃんと機能しました。ボタンひとつでエクスプレッション信号(CC#11)でのコントロールに切り替えられるのも便利です。
実用性を考えると一緒に圧縮されていてレゾナンスが自由に設定出来るYAMAHA CS01Uを再現したHAHAHA CS01Uの方が良さそうですが、GUIは実機同様やや野暮ったい気がします。
FREE VSTi
★製造・公開 pethu music
HP : http://www.pethu.se/music/
Free Alpha 3はLinPlugのソフトシンセAlpha 3のフリー版です。シェアウェア版のAlpha 3にはリングモジュレータやノイズオシレータ、3基のLFOなどが搭載されている様ですが、フリー版のFree Alpha 3はそのあたりが省略されていて、2つの波形が選択できるオシレータが2つに4種類のタイプが選択出来るフィルター、1LFO、コーラスと言うオーソドックスな構成です。Voice数も32VoicesのAlpha 3と比べると8Voicesとやや寂しですが、自由度が高いモジュレーション・マトリックスがあるのでそれなりに凝った音作りも可能です。
全体的に派手さや個性には欠けますが、実用性は十分あるのでもっていて損はないシンセだと思います。
※Free Alpha 3は「demos」ページにあります。
FREE VSTi
★製造・公開 LinPlug Virtual Instruments
HP : http://www.linplug.com/
GForce社製のOddityはとても個性的な操作系を持ったARP社のOdysseyを再現したVSTインストゥルメトです。
実機には無かった音色のプリセットや音色間のモーフィング、ベロシティへの対応など、幾つかの機能は追加されていますが、基本的にはPPC非搭載のOdyssey Rev.2を忠実に再現してあります。最近のエミュレーションものでは当たり前のポリフォニック化はされておらず、実機のモノ/デュオフォニックを頑なにまで再現しています。エフェクト系も追加されていない徹底ぶりです。GUIの縦横比が実機とは違うが非常に残念でなりません。
音作りの幅は意外と広いですが、実機同様に操作系のほとんどがスライドスイッチとスライダーで、信号の流れも少々判りづらいので最初は戸惑ってしまうかもしれません。
Product VSTi Stand alone
★製造 GForce Software Ltd ★国内販売 M−AUDIO
HP : http://www.gforcesoftware.com/
CuteVSTのHexterは一世を風靡したYAMAHA DX7をモデリングした6オペレータのFMソフトシンセです。GUIにはDX7らしさは微塵もありませんが、サウンドの方は実機のDX7が手元に無いのでNIのFM7との比較ですが、ほとんど違いがありません。と言う事は実機のDX7そっくりの音がする事になります。DX7のSysExも読み込めると言う事なのでDX7の音がほしい時にはもってこいのフリーVSTインストゥルメントです。
エディット画面は切替式で4画面あり、2画面が音色関係のパラメーター、もう一つがコーラスやリバーブ、ディレイなどのエフェクト関係、最後の画面が音色プリセット関係の画面になってます。実機には無いエフェクトが装備されているので使えるVSインストゥルメントになっていると思います。
ただエフェクトのパラメーター値がプリセットには含まれていないのが少々残念です。(各エフェクトの表示には『From Freeverb』や『From TAP plugins』などと表記されてあるのでフリーのプラグイン・エフェクトを組み込んでいるのかもしれません。その辺の関係で保存出来ないのかも?)
フリーの上オープンソースで公開されているので、しばらくするとカスタマイズされたHexterが登場するかもしれません。DX7のクローンとしては勿論、そう言った楽しみも予感させるフリーVSTインストゥルメントです。
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★製造・公開 CuteVST
HP : http://cutevst.sourceforge.net/
DASH SignatureのdaHORNETは、英国のEDP社が78年〜81年にかけて製造していたモノシンセ「WASP」のエミュレートVSTインストゥルメントです。
各オシレーターにボリュームが追加されている点は木製の筐体にちゃんとした鍵盤付いた「WASP DELUXE」と同様ですが、場所はオシレータ部の中に横スライドとして格納されています。
新たに追加された機能は最大16音のポリフォニック化とベロシティ・コントロールのパラメーター位で、その他の部分はオリジナル「WASP]をかなり忠実に再現してあるようです。
実機の方はイギリスのノイズバンド、ホワイトハウスが長い間メイン・シンセとして使用していました。勿論このdaHORNETも思わずニヤリとしてしまう様なノイズが出せます。アナログディレイ系のプラグインなんかを使うとかなり良い感じになるとおもいます。
DASH Signatureが作ったこのVSTiは、以前はシェアウエアでしたが、現在はフリーになってます。GUI違いの「Funkadelik」モデルも配布されています。
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(ディスコン) ★製造・公開 Dash signature
HP : http://nusofting.liqihsynth.com/
※ダウンロードに関して
ダウンロードは「Free Plugins」のページから。フリーで使用出来ますが、シリアルナンバーの入力が必要です。「TMKMKIHGNNKJFMKMKIHGNNKJF」を入力して下さい。
Tau BasslineはVSTインストゥルメント黎明期から存在するモノフォニック・ベースシンセです。パネルのデザインを見ればローランドTB−303を手本にした事は一目瞭然だと思います。但し、音の方はTB−303そっくりではないらしく、TB−303のクローンと言うよりも、その操作性を再現したシンセと考えた方が良いようです。
今となってはこのTauより「操作性」「そっくり度」などが高いシンセもあるので、あえてTauを使う必然性はあまりないかもしれませんが、余分な機能もツマミもない分(ボリュームさえありません)、分かり易く、使い勝手の良いベースシンセかもしれません。
シェア版には上位モデルの「Tau Bassline Mk II」「Tau Pro」があります。
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★製造・公開 Muon Software Ltd
HP : http://www.muon-software.com/
※ダウンロードに関して
2008年7月11日現在、ダウンロードする事が出来なくなっています。
AZR3はハモンドB3オルガンをエミュレートしたVSTインストゥルメントです。パネルのデザインこそB3とは似ていませんが、上下2の鍵盤用ドローバー(9本×2)と足鍵盤用ドローバー(5本)、ビブラート×2、レスリースピーカーにあたる「SPEAKERS」、歪みなどを付加する「MR.VALVE」など、ハモンドB3らしさを得るために必要な機能は揃っています。
音の方は、流石にB3は手元にないのでNIのB4との比較になりますが、かなり近いニュアンスだと思います。ただ、AZR3は結構イイ音がするので、無理して同じ様な音を作ろうとするよりは「ハモンドB3風な音も出せるビンテージ系オルガン」として使う方がいいかもしれません。
B3のテイストを残しつつ、実用的な3ドローバーオルガンにしたと言う感じのVSTインストゥルメントで、これがあればオルガン系はとりあえずはOKと思う人も少なくないかもしれません。
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★製造・公開 Rumpelrausch Taips
HP : http://rumpelrausch.de.vu/
日本のDaichi Laboratoryが無料で公開しているSynth1はClavia NORD LEAD2を手本にして作られた国産ヴァーチャル・アナログ・ソフト・シンセサイザーです。今更紹介するまでもない位あまりにも有名で優秀なソフト・シンセなのでご存じの方も多いと思います。
FM変調、シンクロなどが可能な2つのオシレーター、12dbと24dbのタイプが用意されているLPFとHPF、2FLO、アルペジエーター、ディレイ、コーラス/フランジャー、Qコントロール付きのEQなど、シンセサイザーとしては十分な機能を持ってます。また最大1280音色が保存出来る独自のプリセットバンクもよく出来ています。
よほど音へのこだわりがなければ、シンセサウンドはこれ1台で間に合いそうな感じです。DXiにも対応しているので大抵のDAWやDTMソフトで使用でいるのではないかと思います。
FREE VSTi
★製造・公開 Daichi Laboratory
HP : http://www.geocities.jp/daichi1969/
Oxe Music SoftwareのOxe FM Synthはパラメータの殆どをツマミにして表に出しましたと言った感じの16マルチティンバーFMシンセサイザーです。フィルターとノイズジェネレーターを含む8オペレーターで、すべてにDelayとTimeのコントロールが可能なEGが装備されています。モジュレーションにはLFOが1基、エフェクトにはディレイとリバーブが装備されています。
サウンドの方はこれぞFMシンセと言った感じの音です。パラメータの構成から見るとヤマハDX7を参考にしているのではないかという感じがします。ツマミが多くて最初戸惑いましたが、慣れると意外と使い易いかもしれません。なにせパラメータの状態がひと目で確認出来ると言うのは音作りにおいてこれほど便利な事はありません。但し、FM合成の原理が解ってないとちんぷんかんぷんです。
取っ付き難いですが、フリーで使えてこれだけ本格的な音作りが出来るFMシンセはあまり聞いた事がありません。アナログ・シミュレート系のソフトシンセでは出せないキラキラした音がほしい時にあると便利な1本です。
FREE VSTi
★製造・公開 Oxc Music Software
HP : http://www.oxesoft.com/
モジュラーシンセの代名詞とも言えるmoog modularをパッチケーブルまでリアルに再現したのがアートリアmoog modular Vです。YMOのライブ映像や写真を見た事のある人だったらYMOの3人の後ろで、第4のメンバーと言われた松武秀樹さんが操作していた壁の様なシンセと言えばピンと来ると思います。でも演奏者として一番有名なのはELPのキース・エマーソンかもしれませんね。
9個のVCO、2基のLFO、4種類のフィルターモジュールから選択して使える3つのフィルター、最大24ステップのシーケンサー、強力なトーンコントローラーの様なフィルターバンク、デュアル仕様のコーラス、ディレイ、そしてキーボード・モジュールと沢山のツマミとパッチング用のジャック、スイッチが並んだGUIは圧巻です。あまりにも縦長過ぎて1画面では表示しきれませんが、シーケンサー部、フィルター&オシレータぶ部、キーボード部の表示を切り替えるスイッチと自由にスクロール出来る機能があるのでそれほど問題ではありません。また、パッチングは繋げられる所が黄色い四角で表示されるので便利です。
肝心の音の方は本物とほとんど変わらないそうです。最大64音ポリフォニックでも使用出来るので効果音からシーケンス、リードからバッキングまでこれ1台でOKと言った感じです。
Product VSTi Stand alone
★製造 Arturia ★国内販売 ディリゲント
HP : http://www.arturia.com/evolution/
glenstegnerのMiniMogueVAはMoogのMinimoogをベースに改造された様なVSTインストゥルメントです。
一番気になる音の方ですが、残念ながら実機のMinimoogは持っていないのでアートリアminimoogVと比較してみたところ、MiniMogueVAの方がくっきした感じですが、かなり近い音がします。
コントロール系は全体的にMinimoogに似てますが、配置の変更やエンベローブがADS方式からADSR方式に変更されているなどの機能の変更・追加が行われています。また独立したLFO、オーバードライブ、ディレイ、コーラス、アルペジエーターも追加され、発音数も5音になっており、実用性も十分です。
全く同じ音が出る訳ではありませんが、金をかけずにMinimoog風の音がほしいと言う方にはオススメのフリーVSTインストゥルメントです。
FREE VSTi
★製造・公開 glenstegner.com
HP : http://glenstegner.com/home.html
今更説明の必要もないシンセサイザーの金字塔、MOOGのMinimoog。そのMinimoogをソフトウェア化したのがこのアートリアminimoogVです。勿論、ソフト化にあたり最大32ポリフォニックやLFO、アルペイジエーター、ディレイ、コーラスと言った機能が追加されて、とても強力なソフトシンセになっています。またインストール時のみですが、外観の木目をメープル、マホガニー、ダーク・ウォールナットの3種類から選択出来るあたりは心憎いです。
肝心な音の方ですが、雑誌などのレヴューによると本物と殆ど同じだそうです。現存する実機は元々が個体差があり、さらに年数によるパーツ類の変化があるらしいので、微妙なニュアンスの差はあるみたいですが、多くの人がイメージするMinimoogの音になっている様です。
シンセには詳しくないけど、アナログシンセの音がほしいと言う人にはこのminimoogVは打って付けかもしれません。
Product VSTi Stand alone
★製造 Arturia ★国内販売 ディリゲント
HP : http://www.arturia.com/evolution/
以前はシェアウェアだったBojo−softwareのImpulseは充実した機能をコンパクトにまとめたバーチャル・アナログ・シンセ系のVSTインストゥルメントです。
オシレータ部は見た目2オシレーターですが、OSC2にあるModeをDoubleにするとOSC1と2がそれぞれ2オシレーターになり、4オシレーターとして機能します。残念ながら4つのオシレーターを独立してコントロール出来ませんが、デチューンで分厚くする事が出来ます。LFOは2つあり、LFO1にあるModeでLFO1(LFO1だけ)、Both(LFO1+2)、Split(LFO1がOSC1とステレオモード時のVolumeとFilterの左チャンネル、FLO2がOSC2とステレオモード時のVolumeとFilterの右チャンネルをモジュレート)と使い方が選択できます。エンベローブはVolume部に独立した2つのエンベローブがあり、ENV2はOSC2専用として機能します。アタックとは別にディレイがついているのでOSC2が遅れて鳴り始めるなって事ができます。フィルターは独立したエンベローブを持ち、LPF6,12、24とHPF、offの5つを切り替えるタイプです。またエフェクターとしてステレオ仕様のコーラス・フランジャーとオーバードライブの2つが搭載されています。
外見は地味ですが凝った音作りが出来き、別ウインドウで開くプリセットマネージャーも搭載されていて使い勝手のいいVSTインストゥルメントです。
FREE
VSTi
★製造・公開 Bojo−software
HP : http://www.bojo-software.com/
NanotronはDream Vortex StudioがDATテープにコピーされていたオリジナルサウンドをノイズ除去やピッチ補正等を行った音源でVSTインストルメント化したフリーのメロトロンのエミュレーションものです。音色は男性と女性コーラスがスプリットになったA、ストリングスのB、そしてフルートのCの3音色です。コントロールはメロトロンM400系に準じたボリューム、トーン、ピッチ、それに音色切り替えノブだけになっています。
このNanotronの特筆すべきところは音色切り替えノブにあります。スイッチでなく連続可変のノブなのでAとB、BとCの音色を任意のバランスで同時再生出来ます。さらにモジュレーション・ホイール(CC#1)でもコントロールのも便利です。
正直言うと、使い勝手ではMellowSoundなどの他のメロトロンものの方が断然良いのですが、このNanotronはフルートの音色がある事、2つの音色が同時に使える事、そしてGUIが本物ぽい事(キーボードはダミーですが)が気にいったので紹介しました。
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★製造・公開 Dream Vortex Studio
HP : http://www.dreamvortexstudio.co.uk/
E−phonicのSolo Stringはアコースティック・ギターを物理モデリングしたVSTインストゥルメントです。
GUIの右端にオベーション風のギターヘッドの影がレイアウトされていますが、音の方も木で作られたアコースティック・ギターと言うよりは、オベーションなどの元々エレクトリック・アコースティック・ギターとして造られたギターに近い感じです。トレモロ風に使えるモジュレーションがあるので、例えばトミー・ゲレロの『iT GET HEAVY』(以前キューピーマヨネーズのCFで使用されていた曲)のクリーン・トーンの揺れるリード・ギターみたな音が作れます。
アコースティック・ギターの代用にはなりませんが、使い方次第ではアコースティック・ギターらしい音も出せない事もないので、ワンポイントで使う音源として持っておきたいフリーのVSTインストゥルメントです。
FREE VSTi
★製造・公開 E-Phonic
HP : http://www.e-phonic.com/
ePianoはmda(maxim digital audio)がリリースしているフリーのVSTインストゥルメントです。
その名からも想像出来る通りエレクトリック・ピアノもので、音の方はフェンダー・ローズ・ピアノ系の様です。オリジナルのGUIが無いのは残念ですが、音の方は見た目以上で、かなり使える音になっています。動作も軽いと思います。エレピには欠かせないトレモロ系のパラメータもあり、音作りに必要なものは大体揃っていて、音作りの幅もそれなりにあります。
どちらかと言うと打ち込みで使うより手弾きでラフに鳴らす方が向いているかもしれません。サスティン・ペダルがあるとさらにイイ感じに演奏出来るのではないかと思います。
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★製造・公開 mad-vst
HP : http://mda.smartelectronix.com/
※ダウンロードに関して
ダウンロードはhttp://www.pluginspot.com/English/frames.htmlから。
moogと双璧をなしたアメリカのシンセサイザーメーカー、ARP。ARPシンセサイザーの中でも伝説の名機と言われる2600のVSTインストゥルメント版がこのアートリアARP2600Vです。
2600はセミ・モジュラー・シンセと呼ばれるタイプで、モジュールの基本的な接続は内部でなされており、必要に応じてパッチングすれば複雑な音作りも可能になります。アートリアARP2600Vもそのあたりは完璧に再現してあり、さらに16ステップ・アナログ・シーケンサーのARP1601まで再現し搭載されています。勿論、最大32ポリフォニックを始め、5種類から選択可能なフィルター、コーラスやディレイ、LFOなどオリジナルには無い機能も追加されていて実用性もバッチリです。
トータスのジョン・マッケンタイアもお気に入りの機種らしく、自分のスタジオにオリジナルの2600を2台も置いて使っているようです。
ちなみにこのARP2600VはVSTエフェクトとしても使用出来るので、音響系には必需品ではないでしょうか。
3万円強でこの機能とサウンド、もう買うしかありませんよ!
Product VSTi Stand alone
★製造 Arturia ★国内販売 ディリゲント
HP : http://www.arturia.com/